台風24号はフィリピンで大きな被害をもたらす恐れがあり、「危険な台風」として世界の注目を集めています。今のところ日本付近には直接の影響はなさそうですが、進路によっては天気の崩れる所がある見込みです。

日本のはるか南には台風が2個あります。そのうち左側、フィリピンの東にある雲が台風24号です。「危険な台風」として世界の注目を集めています。
雲の様子を見ると、台風の眼がはっきりとしていて、よく発達していることがわかります。
台風24号は今後、速度を落としながら西へ進み、18日午後にフィリピンのルソン島に上陸する恐れがあります。

危険な台風24号

この台風が危険と言われている理由は、台風の強さだけでなく「速度の遅さ」。上陸した後、来週前半にかけてフィリピン付近でほとんど停滞する見込みです。
台風の動きが遅いため、暴風が続くことに加え、台風周辺の雨雲が数日間かかり続けることになります。
フィリピンのビラクで17日、144ミリの雨が降るなど、すでに大雨となっている所もあります。フィリピン北部では暴風や高波、高潮、大雨による大きな被害が予想されます。

日本列島 10月の台風上陸は?

2014年10月は2個の台風が相次いで上陸し、全国的に雨量が多くなりましたが、10月の台風上陸は多くありません。10月に上陸した台風の数は平年で0.2個。1951年以降では5年に1回くらいのペースです。
では、フィリピン付近へ進んだ後に、日本へ接近・上陸した台風はあるのでしょうか。1951年以降、10月にフィリピン付近へ進んだ台風を調べたところ16個ありました。
フィリピンを通過してさらに西へ進み、南シナ海を進むのが10個、フィリピン付近から台湾付近まで北上したり、北東に進路を変えて日本の南海上を進んだりするものは6個でした。
上陸した事例はないため、10月にフィリピン付近を進んだ台風は日本に上陸しにくいといえそうです。

来週の天気は?

来週、日本付近は移動性高気圧に覆われるため、晴れる日が多くなる見込みです。ただ、台風や湿った空気の影響を受ける所があるでしょう。
●沖縄
台風の影響で等圧線の間隔が狭くなり、風がやや強く、波はうねりを伴って高い日が続く見込みです。石垣島や宮古島など先島諸島では火曜日ごろ、沖縄本島地方や大東島地方では水曜日ごろから雲に覆われて、雨の降る日があるでしょう。
●九州~関東の太平洋側
来週後半は湿った空気の影響を受けやすくなる見込みです。今、晴れマークの予報でも予報が変わる可能性があります。来週後半に予定がある方は、tenki.jpでこまめに予報を確認しましょう。

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