
「ご結婚された姉の眞子さんもそうですが、佳子さまも以前は、ひかえ目な装いでいらっしゃいました。まだ公務を担って間もないころは、お母さまの紀子妃殿下をお手本になさることもあったと思います。最近は公務でのお出ましがずいぶんと増えました。同時に、ご自身でこうなさりたいと、イメージ写真でご希望を伝えてくださることもありました」(欧子さん)

華やかな装いが注目されつつも、リユースとリメイクを上手に取り入れているのが佳子さま流だ。
たとえば、昨年秋の「とちぎ国体」での閉会式。
佳子さまは、ピンクがかったスカーレットレッドのワンピースと共布(ともぬの)のリボンをあしらった帽子に、同色のイヤリングの装いで出席し、名産品のイチゴになぞらえた、と注目を集めた。
このときの帽子は、眞子さんが愛用していたものだ。帽子に合わせてリボンと薔薇の花飾を新調したものだ。
緑豊かなまちづくりに貢献した団体への表彰式などでは、眞子さんから譲り受けた何種類かの緑のスーツを着用した。
結婚問題で姉に批判を浴びせたメディアや世間に怒り、姉を応援し続けたのが佳子さまだ。眞子さんが皇室から去ったあと、その姉のスーツを着用して、これまでにないほど佳子さまは公務に打ち込んだ。眞子さんの衣装をまとう佳子さまの真意について、あれこれ推測する見方もあった。
しかし、「先輩」皇族の衣装を大切に受け継ぐのは、皇族方にとって昔からごく自然になされてきた慣習で特別なことではないのだ。周囲の推測がどうであろうと、その胸の内を知るのは、佳子さまご本人のみである。
(AERA dot.編集部・永井貴子)