皇后雅子さまはドレスやスーツを大切に保管し、手直しをして身に着けている。
【写真】雅子さまとシンクロ! 愛子さまとのドレス姿はこちら!
実は、女性皇族にとってリユースは、ごく自然なことでもある。
「日中や夜の正装であるローブモンタントやローブデコルテといったロングドレスはお召しになる機会も限られます。皆さま、きれいに保管なされていますので、世代の若い皇族方にお譲りになるのはそう珍しいことではないと伺っています」
そう話すのは、父である故・平田暁夫さんとともに親子2代で皇室の帽子デザイナーを務める平田欧子さんだ。
たとえば第15代将軍、徳川慶喜を祖父とする故・高松宮妃喜久子さま。祖父の慶喜公と父の慶久公から一字を取り「喜久子」と名づけられた。有栖川宮家の次女であった母をがんで亡くしたことから、がんのチャリティー団体「なでしこ会」を立ち上げ、のちに設立した財団法人高松宮妃癌研究基金の名誉総裁に就任したことでも知られる女性皇族だ。
喜久子さまや、三笠宮家の崇仁親王妃百合子さまがお持ちであったドレスなどは、現役の女性皇族方へと大切に受け継がれいまも活躍している。
「お召し物と共に帽子も新たに着用される方に合わせてリメイクされます。セットであつらえた帽子は、大胆な羽根があしらわれていることもあります。控えめなリメイクや、お洋服の端布を使ってお作りすることもございます」(欧子さん)
和装も同様だ。
たとえば三笠宮家の彬子(あきこ)さまや瑶子(ようこ)さまなど、若い世代の皇族方が園遊会などでお召しになる着物をみても、受け継がれたものを大切に身に着けていることが伝わる。
最近は、「華やかなファッション」という形容詞で注目される秋篠宮家の佳子さまもそうだ。
2月16日には、東京・日本橋の百貨店「高島屋」で開催された「現代女流書100人展」を鑑賞した。佳子さまは、黒のパンプスとインナーに、同色の細かな千鳥格子柄のワンピース姿で会場を訪問。和紙と墨で構成される作品展の場になじむ服装であると、佳子さまの配慮が話題になった。