カンニング竹山さん(撮影/今村拓馬)
カンニング竹山さん(撮影/今村拓馬)
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「ルフィ」や「キム」を名乗るグループが関与したとみられる広域強盗事件は、これまで全国で50件以上に上る。ルフィらはSNSで「闇バイト」を募集し、東京都狛江市の事件では実行役が逮捕されている。お笑い芸人・カンニング竹山さんは、闇バイトの報道の仕方で思うところがあるという。

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 東京都狛江市の女性が5人組のグループに襲われ殺害された事件の実行役の中には21歳や19歳の大学生がいました。闇バイトに手を出したその先に、自分自身の身に何が起こるかということを考えていないような気がするんですよね。

 例えば、強盗だけで殺人を犯していなくても、強盗罪の刑罰は重いわけですよ。短くても5年、長くて20年の懲役刑を科せられます。初犯で執行猶予がついたケースもあるそうだけど、強盗した金額が少額だったり、被害者に弁済していたり、示談が成立したりするケースで、基本的には法定刑は非常に重い。

 強盗して捕まったら、こういう風に罰せられて、それがどれほど重い罪で、刑務所ではどんな暮らしが待っていて、例えば21歳で捕まって、刑期を終えて仮に刑務所を出てきたとして、どういう人生になるか? 闇バイトのその先に待ち受けるもの対して想像力が欠如している。

 そういった重い罪を犯した人たちがたどった人生をインタビューでもなんでもいいんだけど、実際のところをメディアでも見せていったほうがいいと思うんですよね。強盗なんかやったら、こんなに罪が重いし、こんな人生になっちゃうんだよということは、もっと深掘りしてやったほうがいい。

 ルフィやキムが絡んでいるとされている事件の報道は、「こんな事件でした」「特殊詐欺も罪は重いですよ」くらいで終わってしまっている。こんなことすると、どういう風になっていくのかを示したほうがいいと思っている。そこまで、見せていかないと、若い世代は想像力が欠けている子が多い気がしてならない。

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闇バイト関連の報道で大事なこと