ドクター・ドレーことアンドレ・ヤングと、Interscope Geffen A&M会長のジミー・イオバインが共同で設立したオーディオ・ブランド ビーツエレクトロニクス(Beats)。同社の株式の一部を、投資ファンドのカーライル・グループが取得したことが発表された。
両社による合意内容は公開されていないが、カーライルは5億ドルを出資し、これによりビーツ社の評価額は10億ドルになると、ブルームバーグとウォール・ストリート・ジャーナル紙が報道。また、ビーツ社は提携を結んでいた台湾の情報端末メーカー HTCから、24.84%の自社株を再取得したことも伝えられている。
今回の件にジミー・イオバインCEOは、「これらはBeatsの経済力の進化と大幅な成長見通しを示しています。カーライルは素晴らしい投資のパートナーであり、我々はBeatsの次の章を作り上げることを楽しみにしています」とコメント。
一方、カーライルのサンドラ・ホーバックも「カーライルは有力ブランドの国際的発展を後押しするという歴史を持っています。ジミー・イオバイン、ドクター・ドレーはじめ才能ある経営陣や製品チームと組むのを楽しみにしています」と語っている。
カーライル・グループは、“Private Equity International”ニュースが世界第2位の未公開株式投資会社としており、政治家と強力なコネクションを築いていることでも知られるところ。2013年7月時点で1800億ドルの運用資産を保有していると見られており、ビーツ社との取引は第4四半期に完了する予定だが、国際的に力を伸ばす上で助けになると見込まれている。
なお、今回の出資は年内のストリーミング・サービス開始に向けて組織強化中の“ビーツミュージック”には影響がないとのこと。