滝沢秀一(たきざわ・しゅういち)/1976年生まれ。98年、西堀亮とお笑いコンビ「マシンガンズ」を結成。ごみ清掃の副業を始めてからごみが大好きになり、飲み会でもごみの話題が多い(撮影/福光恵)
滝沢秀一(たきざわ・しゅういち)/1976年生まれ。98年、西堀亮とお笑いコンビ「マシンガンズ」を結成。ごみ清掃の副業を始めてからごみが大好きになり、飲み会でもごみの話題が多い(撮影/福光恵)

 ごみを減らし、きちんと分別することが環境配慮につながる。わかっていても、できてない人は多い。AERA2020年2月3日号は、ごみ清掃員として数々のごみを見てきた滝沢秀一さんに、環境に優しいゴミ出しのコツを聞いた。

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「違反ごみは伝染する」

 そう断言するのは、お笑いコンビ「マシンガンズ」の滝沢秀一さん。芸人の副業として、7~8年前にごみ清掃の仕事を始め、都内エリアで燃えるごみから粗大ごみまで、自治体のトラックに同乗して回収している。

「大通りを挟んだ西と東でも、違反ごみが多いエリアと、少ないエリアに分かれることがあるんです。ま、いっかと思って出したたった1人の違反ごみを見た人が、また、ま、いっかと違反して、町全体に違反が伝染していくんですよね」

 そうやって、ごみは人の心を鏡のように社会に映し出す。そして滝沢さんが、仕事のたびに痛感しているのが、ごみの多さだ。

「メロン4個とか、ジャガイモ1箱とか、捨てられているのを見たことがあります。普通に食べられる食品だったのに、清掃車がウィーンと回収したとたん、ごみになってしまう。古本好きの同僚によれば、高い値段がつきそうな古本のお宝が出ていることも。ごみか、そうでないか、決めるのは人の心みたいですね」

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