前作から1年、12月4日に41枚目のシングル「光の気配」をリリースした。デビュー23年を経て、KinKi Kidsの2人が「ステージには立ち続けたい」と率直な思いを語った。AERA 2019年12月9日号から。
【写真】かっこいい!AERAの表紙を飾ったKinKi Kidsの二人
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1997年に「硝子の少年」でデビューし、今年で23年目。デビューから40作連続でオリコンチャート1位を獲得するなど、現在に至るまで偉大な記録を打ち立ててきた。だが、「数字や記録を意識したことは全くない」と口をそろえる。
40代に入り、最近では自身のバンドやミュージカルのフロントマンとして、チームをまとめる機会も増えてきた。
堂本光一(以下、光一):僕は21歳のときから「SHOCK」というミュージカルをやっていて、途中から脚本や演出もやるようになったのですが、最初は自分がやりたいことを各セクションに伝えるのが大変でしたね。我々がやっている仕事は、非現実的なことを現実の空間で表現することで、その完成形は自分の頭の中にしかないわけです。だから、最初はイメージをうまく伝えられなくて、結局「自分でやります」と抱え込んでしまうことも多かった。
そうなると当然、時間的にも精神的にもどんどん追い込まれてつらくなってしまう。周りに嫌われても自分を貫くことは場合によっては必要だと思うけど、今は周りからの提案を柔軟に受け入れて、任せるようになりました。任せることで、相手も「自分を信頼してくれているんだな」と思えるんですよね。そういう関係性ができると、すごく強いチームになるんじゃないかな。
堂本剛(以下、剛):僕の場合は、まず根底に「一人ひとりがいろいろな人生を選択して生きているんだから、誰かがどうこう言う権利はないし、その人自身が決めるのがいちばんいい」という考えがあるんです。だから反対に、相手が自分の考えとは違っていても、「違うこと」を受け入れてあげられるようでありたいですね。