ぐっちーさん/1960年東京生まれ。モルガン・スタンレーなどを経て、投資会社でM&Aなどを手がける。本連載を加筆・再構成した『ぐっちーさんの政府も日銀も知らない経済復活の条件』が発売中
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写真:gettyimages
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 経済専門家のぐっちーさんが「AERA」で連載する「ここだけの話」をお届けします。モルガン・スタンレーなどを経て、現在は投資会社でM&Aなどを手がけるぐっちーさんが、日々の経済ニュースを鋭く分析します。

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 夏休みシーズンですな。これだけ休みがとりやすくなっているのに、日本ではいまだにお盆や年末に移動が集中するのはなぜなんでしょう。交通費は高いし、渋滞するし、みんな混雑が好きなんだろうかと思うぐらいです。ま、これらの時期はお盆と正月という特殊なイベントがあり、ただのバカンスではないと考えると、そう簡単に変えられないのかもしれませんね。

 さて、ここで人が集まる観光地の要素っていったい何だろう、ということを考えたいと思います。世界一観光客が集まる国はもちろんフランスです。素晴らしい文化遺産や自然、そしてワインにチーズ、フランス料理とあらゆる観光の要素を取り揃えています。

 お隣ドイツだって景色は素晴らしいし、文化遺産も音楽を中心に素晴らしいのにこれだけ集客に差が出るのは、食い物の差が大きいと言わざるを得ません。つまり、観光における大事な要素の一つは食、ということですね。ドイツ料理はそれはそれでおいしいのですが、やはり単調ですし、どこに行ってもビール、ポテト、ソーセージ、豚肉料理、では飽きてしまいます。逆にろくな観光地はありませんが、食だけで世界中から人を引きつけているサンセバスチャンのような例もある訳ですからやはり食は大事です。

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