参院選で、与党の牙城を崩しきれなかった野党第1党の立憲民主党。枝野代表は衆院選での政権交代を見据え、他党と連立協議を本格化させるという。
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──立憲民主党が参議院選挙で獲得した議席は17(比例8、選挙区9)でした。結果をどのように受け止めていますか。
2017年10月、立憲民主党は誕生しました。その直後に行われた衆議院選挙で55議席をいただいて野党第1党にさせていただきました。
結党以来初めての参議院選挙で17議席を獲得し、改選前の9議席から大幅に議席を増やせたことは良しとしたいと思っています。一方、野党第1党という立場への期待と責任を考えると、もっと頑張って結果を出さなければならなかった。「ゼロから結党した新しい政党」でありながら「野党第1党」としての責任を果たさなければならない。このギャップにいつも悩まされています。
──比例区の得票が、衆院選の1108万4890票から、今回の参院選は791万7720票と28.6%減少しました。衆院選のような「風」が吹かなかったように見えます。
前回の衆議院選挙と比べると比例票が伸び悩んだのは事実ですが、これは投票率が上がらなかったのも大きな要因です。その意味では参院選を盛り上げないという安倍政権の戦略がうまくいったと言えるのでしょう。
前回の衆院選は間違いなく「風」を受けた選挙でしたが、今回は最初から前回と同じ選挙をやろうとは思っていませんでした。風頼みの選挙では政権は取れても維持できないと考えています。今度は政権を取ることが目標ではなく、政権を最低でも2期、4年以上続けることが重要だと思っています。
衆院選でいただいた風は大変、ありがたかったし、それで我が党は足場を作らせてもらった。けれども、野党第1党である以上、風が吹かなければ勝てないような選挙をしてはいけないんです。今回、立憲民主党は、障害をお持ちの方、LGBTの方、子育て真っ最中の母親など、様々な社会の当事者を立候補させることに成功しました。候補者の女性比率も45%を達成しました。このように、やれることを地道にやる。その結果を評価いただいていると思っています。こうした地道な活動がなかったから、民主党政権は3年で終わったのだと思います。