翻って、日本。日本のメディア──特に子ども向けのテレビ番組や雑誌、広告は、いまだに「外国人と言えば白人」 をスタンダードにしている気がしてなりません。英語を学ぶ番組では、ネイティブスピーカーが白人であることが多く、子ども服やオムツの広告モデルも白人の赤ちゃんがメジャーです。子どものころからこのようなメディアに触れていたら、外国人=白人と思い込んでしまうんじゃないかと危惧します。
子どもの頭は柔らかいですから、すぐ意識を転換できるはずです。我が家の2歳児が数週間で黒人たちに慣れたように。だから子ども向けのメディアにこそ多様性を、と思うのですが、日本ですぐに取り入れるのは難しいでしょうか──。
※AERAオンライン限定記事
◯大井美紗子
おおい・みさこ/アメリカ在住ライター。1986年長野県生まれ。海外書き人クラブ会員。大阪大学文学部卒業後、出版社で育児書の編集者を務める。渡米を機に独立し、日経DUALやサライ.jp、ジュニアエラなどでアメリカの生活文化に関する記事を執筆している。2016年に第1子を日本で、19年に第2子をアメリカで出産。ツイッター:@misakohi