【エジプトの国民食 コシャリ専用カー コシャリ屋さん】須永司さん(36)/コシャリはエジプトの国民食。須永さんは脱サラし、カイロの老舗レストラン「LUX」に単身飛び込み修業した。ご飯の上にのっているショートマカロニ、ひよこ豆、トマトソース、フライドオニオンを混ぜて食べる。スパイスチキンがのったコシャリランチ(750円)も人気(撮影/大野洋介)
【エジプトの国民食 コシャリ専用カー コシャリ屋さん】須永司さん(36)/コシャリはエジプトの国民食。須永さんは脱サラし、カイロの老舗レストラン「LUX」に単身飛び込み修業した。ご飯の上にのっているショートマカロニ、ひよこ豆、トマトソース、フライドオニオンを混ぜて食べる。スパイスチキンがのったコシャリランチ(750円)も人気(撮影/大野洋介)
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 ランチタイムのオフィス街で見かけるようになったフードトラック。提供する料理は多種多様で、海外の食文化からインスピレーションを受けて開業したという人もいる。リピーターを増やす工夫や、移動販売車ならではの苦労をフードトラックのオーナーたちが語る。

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「日本初」「オンリーワン」を謳う店も少なくなく、珍しい外国の料理からマクロビオティックまで幅広い。だが、バラエティーに富むのは店主も同じ。飲食業出身者に限らないのも、フードトラックのユニークさだ。

 日本初のエジプト料理「コシャリ」専用フードトラックの「コシャリ屋さん」。店主の須永司さん(36)は前職は大手電機部品メーカーの営業マンだ。ラーメン二郎系の「おどるめんAKIRA」の国井彰さん(37)も音楽事務所やITベンチャーを経て脱サラした。2人に共通するのは「これまでにない、新しい価値を社会に打ち出す」。

 須永さんはメーカー勤務時の28歳のとき中国に赴任。これが転機となった。日本にいると何でもある。日本が世界の中心くらいの感覚でいた。しかし中国で、その考えは打ち砕かれた。

「パン、コーヒー、洋服など、歴史を振り返ると日本人の暮らしのベースになっているものの多くは海外からきている。そうした可能性を秘めた未知のものが世界にはまだまだあるはずと思いました」(須永さん)

 旅行先のエジプトで出合った国民食「コシャリ」に魅了され、「日本人の多くが知らない料理」に商機を見いだしメーカーを退職。16年、フードトラックを開業した。

 二郎系麺の国井さんの転機はニューヨーク。趣味で始めたストリートダンスと歌を極めたいと34歳のとき会社を辞めニューヨークへ行ったものの、プロで食べていく厳しさを肌で知り「パフォーマーでありつつ、オンリーワンの価値を生み出せるビジネス」を考えた。

「現地でよく食べていたフードトラックを見てひらめきました。18歳のときから好きで食べてきた二郎系ラーメンはまだだれもやっていない。これだ!と思い、一昨年開業しました」(国井さん)

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