ショートプログラムでも圧巻の演技だった
ショートプログラムでも圧巻の演技だった

◆記者も衝撃の宇野の発言

 その後のプレス会見で、優勝した気持ちを宇野はこう語った。

「ほんとうにうれしい。ショートもフリーも自分が想定していたよりもいい演技だったと思いますし。フリーに関しては細かいミスというものもありましたけれどもほんとに今日できる最高の演技だったと思うので嬉しいです」

 そして、記者らが驚いたのは、この次の発言だった。ケガがあり厳しい中でも素晴らしい演技ができた秘訣を聞かれた宇野は、

「長年の経験なのもありますが、僕を近くで支えてくれている、昔だと家族、今だと真凛とか、僕を支えてくれる皆さんーステファン、でみ先生(トレーナーの出水先生)、マネージャーさん、など皆さんの力があって自分があると思います」

 と答えた。気負った様子もなく、自然と出てきた交際相手の名前。女子選手の本田真凛とは「良いお付き合いをさせて頂いております」と、自身の公式サイトでも交際を報告していた。とはいえ、記者らは、この場でこのようなかたちで交際相手に言及するとは想定していなかった。

 プレスの間でも、聞くのは憚られるが、聞きたかったことでもある。

 そんな「真凛」ワードを宇野はさらりと、カメラの入ったオンライン生中継の会見の場で言ったのだ。

◆SNSで賞賛相次ぐ理由

 早速SNSでは、「宇野くん、真凛ちゃんのことも堂々と言って(中略)かっこいいね」「支えてもらっている人として真凛ちゃんの名前をプレカンでさらっと出す宇野昌磨!かっこいいなぁまったくもう。」「宇野昌磨の会見で真凛のおかげって最初に言ってたのかっこいいな!」など賞賛の声が上がった。

 しかし宇野が自ら発言するとは―。

 ソウル五輪シンクロ銅メダリストでスポーツ心理学者(博士)の田中ウルヴェ京さんは「恋人の名前を出すことに、私は驚かないです」。その理由については「判断基準を主観でちゃんと持っている人なら、そうだろうなあ、です『自分の内に、自分の判断軸を持っている人』であれば、『何をいつ、どう、いうか』を自分で決める。」と話す。

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