「安田は188cmと恵まれた体格を生かしZOZOマリンの場外へ飛び出すような打球を放つ。山口の打球は角度があり、放物線を描いた打球が遠くまで飛んでいく。タイプの異なる2人の長距離打者を同一チームで見られるのは嬉しい」(ロッテ担当記者)

「石川は中日の未来を背負って立つ存在。怪我に泣かされているが、立浪和義監督のもとで飛躍が期待される。三冠王を狙うと本人が公言する打力は可能性を感じさせ、飛距離は現時点でも球界トップクラス。体勢を崩されても柵越えできるのは天性の長距離打者だと感じさせる」(中日担当記者)

 現役選手でも「お金を取れる」選手はいるが、最後に強打者揃いだった黄金時代の西武などでプレーした“飛ばし屋”を紹介したい。

「天才打者と言われた鈴木健(元西武、ヤクルト)は凄かった。二軍戦前のロッテ浦和球場、『最後は越すよ』と宣言した打球が右翼の防球ネットを簡単に超えていった。160m以上は飛んでいたはず。強さと角度をつけるとあそこまで飛ぶんのだなと驚いた」(ヤクルト担当記者)

 打撃練習で“凄い打球”を飛ばしても、実際の試合で結果を残せない選手は数多い。しかし練習を見れば、プロ野球選手の飛び抜けた能力を実感することができる。規格外のパワーを見ることで試合の勝ち負けとともに野球の面白みが増すはずだ。「打撃練習でお金を取れる打者」を見に行くのも野球観戦の醍醐味の一つだ。