刀剣たちにはさまざまな記憶があるので、また別の時代の物語としての次回作も夢ではない。
「三日月宗近は豊臣秀吉の刀でもあったので、その物語も見てみたい。欲はきりがないですね」
ここ数年で急激な盛り上がりを見せている2.5次元舞台。ジャパンカルチャーの一つとしても脚光を浴びているので、海外にも発信したいと目を輝かせる。
「ワクワクしますよ、10年後はどうなっているんだろうって。映像でも何でも、挑戦は常に続けたいです。ただ、僕は舞台にこだわりがあるから、軸足はやっぱり舞台に置きたい。年齢的に2.5次元に出演し続けるのは難しくなるかもしれないですけど、呼んでいただけるなら役に立ちたいです」
これからの目標は「場をしっかりと締める信頼感や安心感のある大人の役者」だ。
「今作での(秀吉役の)八嶋智人さんや(信長役の)山本耕史さんのような包容力のある人になりたいです。特に最近は、よく相談にのってくださる耕史さんに近づきたいと思っています。自然体で、人を見る目が素晴らしいんです」
鈴木の願いはきっとかなう。そう思わせるものが、彼には確かにあった。(ライター・早川あゆみ)
※AERA 2019年2月11日号