※写真はイメージです(写真:gettyimages)
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 日本陸連のコーチが、高校の女子部員にセクハラを繰り返した疑いがある。アエラが得た証言や通信記録から、部員の母にまで愛人関係を迫る異常さが浮かぶ。

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 日本陸上競技連盟のオリンピック選手育成を目的としたU20(20歳未満)投てき部門コーチの秋本純男氏(43)が、教員を務める宮崎の高校で複数の女子陸上部員にセクシュアルハラスメント行為をしていた疑いが発覚した。被害者が本誌に語った証言によると、生徒に抱きついて局部を触ったり、LINEで執拗に好意を伝えたりしていたほか、生徒の母親にまで「愛人になれ」と迫っていたという。宮崎県教育委員会が調査に乗り出しており、東京五輪を間近に控えたスポーツ界に新たな激震が走りそうだ。

 秋本氏は順天堂大学で砲丸投げ選手として活躍し、同大学院などを経て母校の宮崎工業高校の教員になった。顧問として同校陸上部を全国有数の強豪校に定着させた指導力が評価され、日本陸連では強化委員会強化育成部オリンピック強化スタッフに就任。2017年5月にタイのバンコクで開かれた第2回アジアユース陸上競技選手権大会にも役員として参加していた。

 その秋本氏からセクハラ被害を受けていた現役の女子部員が12月初旬、本誌の取材に重い口を開いてくれた。

「1年生の入部当初から、秋本先生の自宅に頻繁に呼ばれ、Tシャツや靴などもよくもらいました。特に土日は『焼き肉するから泊まりに来い』と誘われました。同期の部員からは『お気に入りやねえ』とからかわれることもありましたが、指導者として尊敬していたし、奥さんや寮生もいたのでそれほど不思議には思っていませんでした」

 秋本氏は妻と2人の子供と暮らす自宅の一部を女子寮として使っており、自宅が遠方で通えない部員を何人か預かっていた。秋本氏は部員に男女恋愛禁止を徹底させる一方で、女子部員にはことあるごとにこう話していたと言う。

<コーチと選手は恋愛以上の関係じゃないと強くなれない、勝てない。陸上の世界では当たり前のことだ>

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