「自分の好きな空間」を自作するDIY女子が増えている。200種類のバラ咲く、自宅のイングリッシュガーデンにツリーハウスと小屋を建てた中野望さんもそのひとり。カフェ風のカワイイ、その「非日常空間」を訪ねた。
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200種類のバラが色とりどりに咲く、100坪のイングリッシュガーデン。自宅の庭の一角にカフェ風のツリーハウスを建てたのは、東京のベッドタウン、埼玉県東松山市に住む中野望さん(38)だ。
中野さんがDIYを始めたのは7年前。実家で暮らすようになったのがきっかけだ。庭に面した和室の障子が洋風の庭と合わないと感じ、ホームセンターで木の材料を買い、白いフェンスを建ててみた。中野さんは言う。
「初めてやったわりにはうまくいって。そのあとエアコンの室外機カバーも作りました」
以後、まとまった休みのとれるゴールデンウィーク(GW)に大型のDIYに取り組むのが恒例の楽しみとなった。5年前には1畳ほどの小屋を建てた。
「ガーデン雑誌を見ると、海外の庭にはガーデンシェッドがあって。それを作ってみたいと思いました」
外壁は塗り壁にし、窓の一部にステンドグラスをはめた。ガーデンシェッドは本来は庭道具を収納する場所だが、そうはせず、古道具屋で見つけた足踏みミシンの台やアンティークの雑貨を置き、「好きな世界」を作り上げた。
15年のGWには、娘ふたりのためにツリーハウスを作る。土台は父が手がけた。ツリーハウスの下にとりつけたブランコも子どもたちに大人気だ。取材の日の夕方、小学3年生の次女小夏ちゃんが学校から帰ると、近所の友だちが遊びに来て、庭でかくれんぼをしたり、ツリーハウスの壁にチョークで落書きしたり、小屋にみんなでぎゅうぎゅう入ったり……。次から次へと遊びを思いついては元気に駆け回っていた。
「小屋の魅力は、目的や実用性のない非日常空間だということです。作る前にあれこれプランを考える時間も楽しいです」(中野さん)