「あの動画がSNSで拡散され、Z世代にバズリまくった。瞬く間に『ヤー! パワー!』は若者の間で大流行したのです。『ユーキャン新語・流行語大賞』はノミネートどまりでしたが、『Z世代トレンドアワード2022』では年間トレンド大賞を受賞しています。つまり、今現在の彼が若者層に刺さりまくっているということを、この“奇跡の放送事故”で認めさせたことになった。やはり、今のCM業界はSNSで拡散されてナンボですし、若者の間で話題になることが間違いなく売り上げにもつながる。あれで“神風”が吹いたというか、独立して1年目のきんに君の快進撃を後押ししたと思います」(前出のCMプランナー)

■多くの芸人から愛される

 きんに君のキャリアは意外と長く、すでに芸歴24年目。デビュー2年目で吉本新喜劇に入団するとすぐに頭角を現した“早咲き”でもある。その後、アメリカへの筋肉留学を経たことで完全にブレークしたが、現在、自身のYouTubeチャンネル「ザ・きんにくTV」の登録者数は205万人にも上る。絶頂期といっていいかもしれない。

 お笑い芸人に詳しい放送作家はこう語る。

「きんに君は実は新喜劇でブレークし、若くして人気者になった超エリート芸人なんです。デビューして20年以上、ひたすらギャグと筋トレを続けてきたことがYou Tubeで実を結んだといえるでしょう。また、レギュラー番組を降板してアメリカへ筋肉留学したときは、勉強が忙しすぎて筋トレする時間がなく、10キロ痩せて帰国したというのも、非常に彼らしいエピソードです。多くの芸人からも常に愛される存在で、芸風もほぼ誰ともかぶらないため、彼を悪く言う同業者はまずいませんでした。それゆえ、独立してからも吉本芸人との共演が可能なんだと思います。彼が事務所を辞めた理由のひとつとして“海外進出”が挙げられていますが、彼のわかりやすいキャラと間口の広い芸風なら、海外の人々を魅了できる可能性は非常に高い。彼のポテンシャルはまだまだこんなもんじゃないと思います」

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