当然、長年勤めていた会社での経験や技術を生かせる仕事なら支払われる報酬も現役世代並みを維持できる可能性がある。人材派遣会社などもシニアプロフェッショナル派遣事業に力を入れているので、登録して腕試しをしてみるのもいいだろう。
「公益社団法人全国シルバー人材センター」や「グラン・ジョブ」など、シニア世代に的を絞った求職サイトも多くある。一度、覗いてみては?
■60歳以降の住まいを地方にする
これは“ウルトラC”ともいえる方法だが……。年金は現役時代に納めた保険料総額に応じて、どこに住んでいても同じ給付額をもらうことができる。
一方、生活費や住居費は東京に住んでいれば高く、地方に行けば安くなる。そこで老後不安を一掃できる決定打になるのが地方移住。地方といっても、県庁所在地レベルであれば、生活が不便になることもなく、同じ金額の年金をもらいながら支出だけを減らすことが可能だ。
多くの地方都市の場合、物価は東京の9割程度、家賃の水準に関しては5割程度で済む。できれば気候が温暖な西日本のほうが光熱費なども安く済むので、考えてみてはどうだろう。(経済ジャーナリスト・安住拓哉)
※AERA増刊『老後資金が1000万円貯まる! つみたてNISAとiDeco入門』より