神戸のリンクで競い合っていたはずが、2017年、三原が四大陸選手権で優勝。坂本はこれに奮起した。
「私はいつも舞依ちゃんの背中を見ながら追いかけてきました。舞依ちゃんの行った道を行けばうまいこといくかな、と思ってまねしてるんです。去年の舞依ちゃんがすごくがんばって、練習でもノーミスして、試合でもノーミスしていたので、私もそうやって自信つけていこうと思ってやってきました」
シニアに上がった今季、五輪の代表選考では有力候補ではなかった。シーズン開幕直後の試合では、総合で160点台や170点台。世界は遠かった。
「シニアは控室でもピリピリしてて、みんなで楽しく滑ろうって感じじゃなくて。最初のうちは、私にはなじめませんでした」
と坂本は言う。しかし、シーズン前半だけで8大会に出場。
「試合に出るたびにシニアに慣れていって、自信もついていきました。世界の選手と戦えるレベルじゃないので、一つ前の試合で自分が出した結果に勝とう、というのを繰り返しました」