シニアデビュー1年目。演技構成点の評価はまだ伸びないが、ジャンプの質の良さで加点を積み増していく。結果、四大陸選手権では214.21点の自己ベストをマークし日本女子のエース宮原知子(19)を逆転。シニアの主要国際大会初優勝を飾った。

 坂本の躍進は、昨季にシンデレラガールと注目された三原舞依(18)の存在なくしてはあり得ない。坂本は4歳でスケートを始め、その1年後、リンクに遊びに来た一つ年上の三原が後を追った。

 坂本は言う。

「めっちゃ負けん気の強い子が来て、すごい練習して、あっというまに『うまい! やばい』って感じでした」

 ジャンプが好きな坂本と演技や滑りが美しい三原。性格も演技のタイプも違うが同じように才能のある二人を、中野園子コーチは何かと競わせることで伸ばしてきた。

「ダブルアクセルを練習するようになった時に、先生が『どっちが先に跳べるか』と言ってくれて、それからは何でも競い合い、励まし合い、刺激し合いながらここまで来ました」(坂本)

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