東大や早稲田大、慶応大など、いわゆる上位校の就職先として相変わらず人気が高いメガバンク。背景には認知度の高さや、親世代からのイメージのよさがあるという。受験で勝ち上がってきた学生ならではの自信とプライドから「人気企業を受けてみたい」。そんな気持ちもあるとか。さらには、「相性のよさ」も後押ししている。
メガバンクが多くの上位校生を「母集団」として集められる背景には、もちろん採用力の高さもある。
「採用活動の動きだしも早いですし、セミナーやインターンシップの数も多い。リクルーターのフォローもきめ細かく、学生と信頼関係をつくるのがうまいので、最終的に辞退した学生が本当に申し訳なく思うほどです」
就活サイトを運営するディスコのキャリタスリサーチ上席研究員、武井房子さんはそう話す。
メガバンクの元採用担当者によれば、銀行はメーカーのように特色ある商品があるわけでもなく、サービスも、どこも似たり寄ったり。「差別化できるのは人の魅力だけ」なので、行内でもエース級のOB・OGをリクルーターに据えているという。