札幌・ススキノを舞台に大泉洋演じる探偵が活躍する人気シリーズ「探偵はBARにいる」。第3弾の公開を前に、大泉とヒロインの北川景子が語り合った。
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大泉洋(以下大泉):探偵物といえば、テレビでは松田優作さんの「探偵物語」シリーズ、「俺たちは天使だ!」も面白かったし、江戸川乱歩シリーズも好きでした。映画では石坂浩二さんの金田一耕助シリーズ。「獄門島」なんて痺れましたよ。
北川景子(以下北川):では「探偵はBARにいる」のお話が来たときは?
大泉:もうガッツポーズを超えて「キターッ!」という感じ。男の子が役者になって「次は探偵です」と言われたらそれだけで「やります!」でしょ。私の中では「探偵物」は、「刑事物」とは違って切ないイメージがある。色で言うとちょっとくすんでいるというか。どこか悲しい結末が待っているようなイメージですね。
北川:私は探偵物というとテレビや映画ではなく、アガサ・クリスティやコナン・ドイルといった小説のイメージです。読みながら探偵と一緒になってなぞを解くことがすごく楽しい。あとは「名探偵コナン」。コナン世代なので(笑)。
大泉:そうなんだよね。私のライバルはコナンです(笑)。
北川:そうなんですか!?
大泉:コナンが公開時期がぶつかるときがあったんです(笑)。同じ探偵でも強すぎる。子どものくせにねぇ(笑)。
北川:頭脳は大人ですから。
大泉:私の演じる探偵は、コナンと違ってお門違いの人を追い続けていることが多いんです。最後の最後で真相がわかっても「手遅れ」ということが多くてね。だから私はプロデューサーにずっと言っていることがあるんです。「一度でいいからどこかで『犯人はあなただ!』と言いたい」って。
北川:あったじゃないですか!
大泉:でも、それが映画の冒頭よ。冒頭で犯人がわかっちゃう話はないでしょ。しかも、「オッパイをだれが触ったか」だなんて、私がやりたいのはそんな犯人捜しじゃないの!