平昌五輪を控えたフィギュアシーズンが開幕する。日本女子の代表2枠をめぐる戦いも始まるが、エース・宮原知子や三原舞依はどんな戦いを見せるのだろうか。
女子シングルの歴代総合得点ランキングを眺めると、世界選手権2連覇中の女王、エフゲニア・メドベージェワ(17、ロシア)の強さがわかる。
1位241.31から10位221.54までのうち、4位と7位を除くすべてがメドベージェワ。空中で両手や片手を上げたり跳ぶ前後に独自の動きを入れたりするジャンプで出来栄え点(GOE)を稼ぐ。難しい跳び方をしてもミスが少ない。物語の主人公を演じて独創的な世界観を作り出すのも得意だ。
今季のフリースケーティング(FS)には「アンナ・カレーニナ」を選んだ。ロシアが誇る文豪トルストイの長編小説で、19世紀末のロシア社交界を舞台に奔放な愛に生きた女性の物語。メドベージェワは言う。
「私の精神と内容が近づいてからやったほうがいいと温めてきた。この主人公に親近感を持っている。上手に演じていきたい」
演技構成点でも評価は高く、昨季は総合の世界歴代最高得点を3度塗り替えた。
ロシアには、昨季の世界ジュニア女王のアリーナ・ザギトワ(15)、昨季グランプリ(GP)ファイナル銅メダルのアンナ・ポゴリラヤ(19)、同じくGPファイナル進出のマリア・ソツコワ(17)ら、強豪がひしめく。
日本女子はこのロシア勢にどこまで迫れるのか。
状態さえ良ければ表彰台に近づけるところにいるのは、宮原知子(19)と三原舞依(18)だろう。
昨季GPファイナル銀メダル、全日本選手権3連覇中の宮原は、抜群の安定感でソチ五輪後の日本女子を引っ張ってきた。
昨季後半は左股関節の疲労骨折のため世界選手権などを欠場したが、リハビリや、ジャンプ本数を制限した練習を重ねて集中力が増した。11月10日から始まるGPシリーズNHK杯が復帰初戦。10月8日に開かれた記者会見では、こう話した。