

世の中に浸透する一方で、「非科学的」と眉をひそめる人も多い「占い」。しかし、個人の選択肢が増えすぎ、経験則が必ずしも通用しない現在、「信じる」「信じない」ではない「占い」とのつきあい方があるという――。AERA10月2日号では、「占い」を大特集。金融やマーケティング、カウンセリングなどの世界で「占い」がどう活かされているかを探り、現代社会における「占い」のあり方を多角的に取材した。今回は、タレント・占い師として活動するゲッターズ飯田さんに話を伺った。
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占いはどちらかというと否定派でした。落研に入っていた大学時代、話のネタに占いに行ったら、当たるしおもしろかった。一緒に飲みに行って占ってくれるやつがいたら楽しいでしょ。だから自分で始めました。
あらゆる占いの本を読んで気づいたのが、ある共通点です。西洋占星術でも四柱推命でも他の占いでも、ぼくは「真面目」と言われます。これ、主観ですよね。つまり、当たるかどうかは主観が大きいし、たくさんの占いの重なるところを引きだせば、より当たるんじゃないか。必ず出る矛盾をどう表現するかだな、と思ったんですね。
●人間5、運気3パターン
これまで、5万人を超える人を基本無償で見てきました。最初の5千人は全然当たりませんでしたが、1万人を超えたくらいで当たる感覚がわかって、2万人を超えたらまず外れなくなりました。「外れてる」と言ってくる人が事前にわかります(笑)。
実は、人間のバリエーションは、人が期待するほど多くないんです。いっとき失恋相談が相次いで、調べてみたら、皆同じ運気でした。そこでアプローチを変え、大きい括りを探したら、人間は5パターン、運気のリズムが3パターン程度とわかったんです。だから、ぼくは五星三心占いと表現しています。
占いは、人の欲望を見るものです。お金、人、文化・芸術、自我、性欲・食欲。執着する対象への欲望がどう動くか、飽きるまでのリズムが運気の流れです。お金を得すぎると逆に行く。人が好きな人ほど人嫌いになるし、空想家ほど現実的になる。