山下:過酷な撮影の日々を一緒に乗り越えてきた仲間だから、僕にとっては「戦友」という言葉がぴったりきますね。

浅利陽介:うん。わかる、わかります。すごくしっくりきますね、その表現。

新垣:そう、ただの友達や仲間じゃなくて「戦友」! 

比嘉:精神的にも体力的にも、つらい撮影がたくさんありましたよね(笑)。

●リアルに限界を超えた

戸田:またあの日々が始まるのか……。私、全力で走れるかな(笑)。スピード感がある展開だけに、現場での撮影はとても大変でした。ただでさえ医療用語がたくさん出てくるのに、処置の手数や段取りの多さも、なかなかこたえましたよね。
新垣:現場に入ったら、自分の記憶力が心配かも。あの難しい医療用語をまた覚えられるかな、と。前の2シーズンを見返したら、「よくこんな難しいセリフ言えたな」って感動する場面がいっぱいありました。

比嘉:よく頑張ったよね。本番中、みんなで見守りながら「よし、言えた!」って一緒に喜んだりしてましたよね。

浅利:覚えてる? あのトンネルのシーンの撮影。キツかったよね……。暑いし、閉鎖された空間の中でずっと、お芝居とはいえ血だらけの患者さんの処置ばっかりしていて、気持ち的にもしんどくなっちゃって。

山下:現場のあちこちで、精根尽き果てたみんながゴロゴロ眠ってたよね。

比嘉:そうそう、ずっと暗闇の中にいたから、時間感覚もまひしてきて、いまが昼なのか夜なのかわからなくなって。

戸田:トンネルを出たら、本当に朝で、びっくりしたことを覚えてます。

浅利:このドラマの撮影中は常に興奮状態だから、眠れないし、オンとオフの切り替えが難しかった。

山下:救命の方々は実際に、極限状態の中で人命救助をされているわけだけど、僕らもリアルに「限界を超えた撮影をしているな」と感じるときがかなりあったと思う(笑)。

●後輩に背中を見せる

──前作から7年がたちました。ご自身を含め、5人が変化したと思うことはありますか?

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老後に「友達」って本当に必要? 改めて「人とのつながり」について考えたい時に読む本
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