ぐっちーさん/1960年東京生まれ。モルガン・スタンレーなどを経て、投資会社でM&Aなどを手がける。本連載を加筆・再構成した『ぐっちーさんの政府も日銀も知らない経済復活の条件』が発売中。
ぐっちーさん/1960年東京生まれ。モルガン・スタンレーなどを経て、投資会社でM&Aなどを手がける。本連載を加筆・再構成した『ぐっちーさんの政府も日銀も知らない経済復活の条件』が発売中。
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 経済専門家のぐっちーさんが「AERA」で連載する「ここだけの話」をお届けします。モルガン・スタンレーなどを経て、現在は投資会社でM&Aなどを手がけるぐっちーさんが、日々の経済ニュースを鋭く分析します。

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 地方創生に関わり、補助金は一切使わず自腹を切り、地元の人と向き合い、本気で開発を進めている人間には信じがたい事業が出現しました。

 千葉市の「幕張ベイタワーズプロジェクト(仮称)」。計画では総面積17万5809平方メートルの8区画に約4500戸の住宅を整備し、約1万人が暮らす街を開発。「全米一住みたい街」といわれるオレゴン州ポートランドをモデルに、未来志向の暮らしを提案する「ライフ・イノベーション・タウン」を目指すとのこと。

 岩手県紫波町での経験からすると、こういう外側だけまねすればいいという劣化コピーを得意とするコンサル連中は雨後の筍のようにやってくる。日本全国で何千万円という補助金をかすめ取る事態が後を絶たないことがわかります。

 仏作って魂入れず……という日本の格言があるように、幕張くんだりにオレゴンの外見をマネシタ街をつくって、一体何をする気なんでしょうか。

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