10歳からプログラム関連の英語論文に親しみ、起業後も週100本ペースで読む。インターンを経験した米グーグル本社から入社のスカウトを受けるも、あえて日本での起業を選んだ──。そんな岡野原のプログラミングは、目を見張るほどの速さだという。

 岡野原はこんなことを言った。

「私たちはAIが正しい行動をすれば褒めるし、誤った行動をすれば叱る。するとAIも褒められる行動をとる」

 それは、AIが知性を獲得する片鱗なのかもしれない。

 その先にあるのは、完全無人の工場だったり、人の運転しないクルマが走る世界だったりする。岡野原は、この流れはもう止められないと思っている。

「専門的な知識を身につけても、機械にいつ代替されるかわからない。恐れるだけではなく、これからの社会に何が必要かを考えなきゃいけない」

(文中敬称略)(アエラ編集部)

AERA  2016年5月16日号より抜粋

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