伝説の超大作の上映を目指す(※イメージ)
伝説の超大作の上映を目指す(※イメージ)
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 縮小する国内マーケットで業界がきゅうきゅうとする中、海外のインディーズ作品の上映や情報発信を通して世界と戦う注目の試みがある。異能の若き映画集団「Indie Tokyo」を紹介しよう。

 インディペンデントな映画を上映するミニシアターが次々に閉館、メガヒット以外は見向きもされない状況が映画界で続いている。

「内需だけでやってきた時代が終わろうとしています。映画に関わる人は、今後は世界に飛び出して勝負できないと生き残れない。それができるタフな知性を育てたいと思い、IndieTokyoを立ち上げました」

 映画批評家の大寺眞輔さんはそう語る。

 Facebook上で2014年4月10日からスタートしたその活動は多岐にわたる。メインコンテンツとして始まったのは、世界各地の映画情報を日本語に翻訳してサイトにアップするWorld Newsだ。その後、グレタ・ガーウィグ主演のアメリカ新世代映画「ハンナだけど、生きていく!」と、当初はフランス本国でも無名に近かったダミアン・マニヴェル監督の「若き詩人」を配給。東京・池袋の新文芸坐で行われる「新文芸坐シネマテーク」の企画・運営サポートなども行う。IndieTokyoは、メディアであり、場所であり、組織であり、何よりも映画を通して世界とコンタクトすることを望む若い意志のマグマなのだ。

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