「ゆっくり食べると消化管の血流が増え、代謝が増し、エネルギー消費量が高まるからと考えられます。『速く食べると、食事量が増える』という研究結果もある。ゆっくり食べることは肥満対策に有効です」(林さん)
やせるためにスポーツジムに入会しては三日坊主で挫折。そんな経験を繰り返している人にはこんな朗報もある。肥満対策で重要なのは「NEAT(ニート)」だというのだ。いま注目を集めるこの言葉は、「Non-Exercise ActivityThermogenesis」の略で、家事や通勤、買い物など日常生活の中で自然に消費するエネルギー量のこと。
米国の研究では、肥満でない人は立位・歩行の時間が肥満の人よりも一日で約2時間半多く、座っている時間は3時間近く少なかった。日々ちょこまか動く人のほうがやせているのだ。
「ジムに週数回行くより、日常的にエネルギーを消費するほうが、はるかに有効なダイエット法です。私自身、日頃から階段を使い、1駅ぶん歩くなどを心がけています」(林さん)
※AERA 2015年7月20日号より抜粋