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 新作から旧作まで、年間100本以上の映画を見る若手女優・前田敦子が、モノクロ映画『アーティスト』でアカデミー賞を受賞したミシェル・アザナヴィシウス監督と対談。2人が語った、映画を見る、関わることで得られる「幸せ」とは。

* * *
前田:映画を見る立場で言うと私は、昔のモノクロ映画に出てくる女優さんのアップが、すごく好きなんです。アップだけですべてを訴えかけてくる女優さんを見ていると、それだけで幸せな気持ちになれます(笑)。

監督:オーソン・ウェルズが、俳優にとってモノクロ映画は最大の友達だ、というようなことを言っています。モノクロ映画だと、女優が本当に神々しく見えるんですよね。

前田:そうです。すべてがキラキラしています!

監督:当時は、画面の縦横の比率がいまと違い、正方形に近いフォーマットです。クローズアップだとほぼスクリーン全体が顔になり、俳優の存在感がより強調されるんです。ライティングもずいぶん違っていました。

前田:撮り方も全く違ったんですね。「アーティスト」も当時の手法で撮られたんですよね。

監督:たくさん当時の映画を見て、どうやったらあの神々しい画が撮れるのか分析しました。

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