やらなきゃと思いつつ、つい後回しにしてしまう名刺の管理。いざ探そうとすると、思わぬ時間のロスに。でも、最近はこんな便利な助っ人が登場している。
大手IT系企業で働く大田正文さん(39)は、10年ほど前から異業種交流会などに参加し始め、2007年からはビジネス情報を交換する勉強会を自ら主催するようになった。年々、もらう名刺の数は増える一方。その名刺をファイルに入れたり、スマホで撮影して管理したりしていたが、それにかかる時間と労力は半端ではなく、不便を感じるようになったという。
そんな大田さんに心強い“助っ人”が現れた。名刺管理アプリだ。大田さんが使う「Eight(エイト)」は、もらった名刺を撮影すると、画像をもとにオペレーターが手作業でデータを入力。企業名順、名前順などあらゆる方法で閲覧ができる。
このアプリを提供するSansanが20~59歳のビジネスパーソン392人に行った調査では、1週間に名刺を探す回数は平均4回で、1回に6分かけている。1年だと約20時間を名刺探しに使っている計算になる。いまやエイト以外にも、名刺管理アプリは多数出ている。
「いままで転職や異動で会社や部署が変わった人とは縁が切れてしまうことも多かったのですが、相手が名刺をアップデートすると、その人の新しい所属がわかる機能もあるので、末永くつきあえるようになった気がします」(大田さん)
※AERA 2015年4月6日号より抜粋