自慢のダジャレ農機(筑水キャニコム)「ネーミングは急にパーンとおりてくるから、寝ている時にも近くに紙とペンを置いてます」と包行会長は語る(写真:筑水キャニコム提供)
自慢のダジャレ農機(筑水キャニコム)
「ネーミングは急にパーンとおりてくるから、寝ている時にも近くに紙とペンを置いてます」と包行会長は語る(写真:筑水キャニコム提供)
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 商品イメージやインパクトを考慮してつけられる商品名。でも実はそこにダジャレ要素を加えることで、大きな効果が得られることもある。

 サービス業大手の大塚商会が「綿棒が人気だね、めんぼう(貧乏)暇なし」といったダジャレCMを展開したり、受験シーズンに「(試験に)ウカール」「キットカット(きっと勝つと)」といったお菓子が売り出されるなど、ダジャレを販促に有効活用している企業は数多い。日刊工業新聞主催の「ネーミング大賞」に8年連続入賞した農機具メーカーの筑水(ちくすい)キャニコム(福岡県うきは市)も、その一つ。今年3月にネーミング大賞ビジネス部門で1位を獲得した運搬用三輪車両「三輪駆動静香」をはじめ、「みなみの春…ぉ」「ブッシュカッタージョージ」……とても農機具とは思えないダジャレネーミングが並ぶ。名前を考えるのは、包行均(かねゆきひとし)会長(64)。1985年、運搬車に「ピンクレディ」と名をつけた時は農業関係者から大反発を受けた。

「若い人に農業に関心をもってもらうためには、こういう愛称が必要なんだと説得しました」

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