近い将来、日本は独身者の激増を迎えるという。家族が持ちたくても持てない「家族難民」とも言える人々の激増も予想されている。今、独身の人々にはどのような思いがあるのか、話を聞いた。

■メーカー正社員の42歳女性埼玉県出身。東京都で一人暮らし

都会に住むシングルが集まる「ご近所会」に参加しています。界隈に住む30代後半から60代ぐらいの男女約30人で、月に1度ご飯を食べています。

今は仕事もあり、飲み友達がいて、親が元気。さびしさを感じることはないですね。老後を真剣に考えるときは、親に何かがあったときかもしれません。2年前まで付き合っていた彼は束縛がきつくて別れたので、一人の時間ができてほっとしています。子どもが欲しいと思わないので、結婚願望は強くありません。「配偶者とその子ども」という従来の家族単位ではなくても、「家族のようなつながり」のある人たちと近くに住むことができれば、安心して老後を迎えられるような気がしています。

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