同様に、安倍総理も、恥から生まれたと私は思う。第1次安倍政権の時、私はこの人は自死するのではないかと思ったことがある。大臣が絆創膏(ばんそうこう)つけてきたくらいで大騒ぎし、ばーかばーかあべはばーか、という大合唱がメディアからは毎日聞こえてきた。誰も総理のことなど恐れなかった。体調崩して退陣しても、下痢の安倍、くらいの印象しか残さなかった彼の恥はどれほどのものだったろう。あの時に安倍さんは、絶対に戻って憲法変えてやる、絶対にメディアを飼いならしてやる、と決意したのではないか。
コンプレックスの強い人間に、恥をかかせすぎてはいけない。恥の感情が悪質なものを生む。恥から生まれた恥太郎、それが私たちの国のトップの正体だ。でももう十分でしょう? これ以上日本が恥をかかないように、そろそろ恥太郎には退陣してもらいましょう。
※週刊朝日 2020年3月20日号