パニックに陥った安倍政権は、この大失態への批判を抑えるために徹底した報道管制を敷く。「テロ集団と戦っている安倍総理を批判することはテロリストを利する行為だ」とテレビのMCたちが唱え、安倍批判は見事に抑えられた。
私が、「日本人は誰とも戦わない。安倍総理とは違う!」と世界に発信すべく、英語で「I am not ABE」というプラカードを掲げて発信しようと呼びかけたのは、安倍政権の言論コントロールに抵抗するためだった。
今回の安倍総理の中東訪問は、その時以上のリスクを伴う。訪問先のサウジアラビアは米国の盟友でスンニ派の盟主。シーア派イランの宿敵だ。アジア首長国連邦もサウジ同様有志連合の参加国。そんな諸国を歴訪すれば、「蝙蝠外交」の馬脚が現れるリスクは高い。
今は、「米イラン間の仲介をします」などと偉そうにしゃしゃり出て注目を集めるべき時ではない。
「なんだ口だけだったのか」となじられても、無用な争いに巻き込まれないよう慎重を期すべき時だ。。「逃げ恥」と言われても、それが国民のための外交。
当然、自衛隊派遣も中止すべきとなるはずだが・・・
※週刊朝日 2020年1月24日号