「スポーツイベントが政治団体の目的であるはずがありません。懇親行事の範囲を広げすぎです。18年分の収支報告書に記載しなかったのも、『桜を見る会』前夜祭の時の安倍晋三後援会と同じように、記載すると公選法違反になるとわかったから書かなかったのではないか。収支報告書の不記載は、政治資金規正法違反になります。『法令に従い適正に処理し』などといった型通りの説明では、説明責任を果たしているとは言えません」

 自身の「身の丈」発言をきっかけに、2020年度から始まる大学入学共通テストで導入される予定だった英語民間試験は延期。さらには、国語と数学の記述式問題をめぐっても、採点ミスの懸念や自己採点の難しさなど、様々な問題点に党内からも批判の声があがり、延期は避けられない情勢になっている。安倍政権の主要閣僚だけに、説明責任はきっちりと果たしてほしいものだ。(上田耕司、亀井洋志)

週刊朝日  2019年12月20日号より抜粋

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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