沢尻容疑者は過去にも薬物疑惑がうわさされたことがある。前出の「へルタースケルター」公開をひかえた2012年5月、「週刊文春」に「沢尻エリカは大麻中毒 決定的証拠公開」という記事が掲載された。芸能評論家の三杉武さんは言う。
「かつてから、薬物に関するうわさはありました。今年に入ってから、薬物疑惑のある芸能人の交友関係の中に名前があったこともあります。しかし、仕事はとても順調なようでしたから、さすがにそれはないだろうという意見もあったのですが…」
沢尻容疑者は、来年1月にスタートするNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」に、織田信長の正妻で斎藤道三の娘の帰蝶(濃姫)役としてレギュラー出演する予定だった。作品でも重要な役どころで、6月にはクランクインしていただけに、逮捕の影響は大きいとみられる。
大河の出演会見で沢尻容疑者は、「自分が持っているものすべてをこの作品にささげたい。沢尻エリカの集大成をここで見せたい」と感極まった雰囲気で意気込みを語っていただけに、その衝撃も大きい。
「会見で涙ぐみながら語っていたのにね。出演は取りやめになるでしょうし、復帰には時間もかかるでしょう。もったいないですね」(石川さん)
現在放送中の「いだてん~東京オリムピック噺~」でも、レギュラー出演していたピエール瀧が麻薬取締法違反で逮捕され、途中回から役者を交代するという事態となった。7月にEテレで放送された「バリバラ」に出演した元タレントの田代まさしも、11月6日に覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕されるなど、NHKの受難は続く。
「ここまで続くと、(キャスティング時に)身体検査なんかを厳しくしたほうがいいような気もしてきますね。沢尻さんのケースでもとり直し、損害賠償などの問題が発生するでしょう」(前出の三杉さん)
沢尻容疑者は渋谷のクラブに足を運び足がついた。渋谷のクラブ事情に詳しいあるライターはこう話す。