吉永小百合 (撮影/三浦憲治)
吉永小百合 (撮影/三浦憲治)
吉永小百合 (撮影/三浦憲治)
吉永小百合 (撮影/三浦憲治)
ワーナー・ブラザース映画 (c)2019「最高の人生の見つけ方」製作委員会
ワーナー・ブラザース映画 (c)2019「最高の人生の見つけ方」製作委員会

 余命宣告を受けた女性2人が、これまでやったことのない事柄に臨むことで人生を満喫する──。最新作「最高の人生の見つけ方」の公開を機に、吉永小百合さんが天海祐希さんとの共演やももクロとの撮影秘話について語った。

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 洋画は詳しいというほどではありませんが、社会派の作品が好きでよく見ます。「ROMA/ローマ」(今年のアカデミー賞で外国語映画賞、監督賞などを受賞)やケン・ローチ監督の作品などはいいですよね。でもメリル・ストリープさんの「マンマ・ミーア!」みたいなものも大好き。今回の映画は、「マンマ・ミーア!」につながるところもあるんじゃないでしょうか。

――吉永小百合の最新作「最高の人生の見つけ方」(公開中)は、ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマン共演による同名作品が原案。ハリウッド版は、余命半年と宣告された男性2人が死ぬまでにやりたいことに次々挑み人生を満喫する物語で、2008年に世界的に大ヒットした。今回、ワーナーブラザースジャパンは吉永を主演に据えることで、米国本社から特別に製作を許可された。

 ハリウッド版はもちろん公開時に見ました。フリーマンさんが好きですから。ニコルソンさんはちょっと濃いから(笑)、普段あまり見ることはないんですけども。あの作品は二人のコンビが絶妙で、やりとりや芝居の受け渡しが素晴らしく、とても良かったですね。

 今回のお話をいただいて、すごく名誉なことだと感じました。ただ、日本で女性2人という設定ですよね。何か新しいものができる気もしたんですが、うまくいくだろうかという不安もありました。半信半疑でしたので、「やる方向で考えさせていただきますが、本(脚本)をお待ちします」とお返事しました。

 日本の中高年女性が、死ぬまでにやりたいと思うことって何かしら。映画としてはおとなしいものばかりになっちゃうんじゃないか、と思ったんですね。でもできあがった本を読みましたら、とても軽やかでいい感じでした。余命宣告を受けた女性2人が、同じ病院で知り合った12歳の少女が書き残した「死ぬまでにやりたいこと」を体現していくという設定。2人は少女の気持ちを受け止めたうえで、まるで子どもに帰ったようにいろいろと挑戦していくんです。これはいけるとお引き受けいたしました。

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