若い世代にぜひ足を運んでほしい、と期待する森林さんのココロはこうだ。

「今の若い人たちは総じて怒ったり泣いたりという感情の起伏が乏しい。それはそうした経験をそもそもできていないから。性の営みは魂のぶつかりあいですから、感情を育てる究極の行為でもあるんです。性という字の本来の意味は『本質の心』だと捉えています」

 そして、こう呼びかける。

「カップルで海の生き物の本能の営みを見つめ、高めた気持ちをひとつにしてそのまま爆発させたら、そのとき君たちは絶頂に至るだろう」

 人生の喜びと懊悩を深々と考えさせられる、この展示。今月27日から11月4日まで、18時30分から22時までの「夜間特別営業」であります。(今井良)

※週刊朝日オンライン限定記事

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