京都市伏見区の京都アニメーション(以下は京アニ)第1スタジオで35人が死亡した放火殺人事件で、同社は7月30日、さいたま市在住のの職業不詳、青葉真司容疑者(41)と同姓同名の人物から、同社に作品の応募があったと明らかにした。
【画像】移動ルートは巡礼だったのか?「響け!ユーフォニアム」の聖地巡礼マップと照らし合わせると…
京アニの弁護士によると、容疑者名と住所が明らかになったため、社内で調べたところ、青葉容疑者と同姓同名で、住所もほぼ一致する創作作品の応募があったという。ただ、1次審査を通過していなかったため、社内では共有されていなかった。
また、京都府警が埼玉県の青葉容疑者の自宅を捜索した際に小説を書くためか、かなりの量の原稿用紙を押収していたこともわかった。
当の青葉容疑者は今も京都から転院した大阪の病院のICUで治療中だ。全身やけどで重篤な状態だという。
「やけど治療の場合、傷がある程度回復したら、皮膚移植をして、感染症を防ぐそうですが、まだその処置ができないようだ。当初は青葉容疑者が万が一、亡くなった場合の発表をどう広報するか考えていた。重篤ではあるが、容態は落ち着きつつある」(捜査関係者)
そんな中、青葉容疑者の事件前の行動が明らかになってきた。
青葉容疑者は事件3日前、7月15日に新幹線で京都に入った。午前10時半頃から約2時間、京都駅前のネットカフェに自身の免許証を提示して入店。その後、京アニ本社などがある宇治市の防犯カメラに青葉容疑者の姿が映るようになった。そして、事件前日のこと。
「午後3時ころだと思う。普段は地域の住民か京アニさんの社員しか通らないような路地で、赤のTシャツの男を見た。怖そうな顔をしていたので覚えている」(住民)
宇治市の京アニ本社から、京都市伏見区の第1スタジオまで1時間以上かかる中、青葉容疑者は徒歩で移動していたとみられる。そのルートは京アニのアニメ「響け!ユーフォニアム」の舞台となった場所を巡る「聖地巡礼」ではないか、という報道もあった。