漫才コンビ「スリムクラブ」の真栄田賢さん (c)朝日新聞社
漫才コンビ「スリムクラブ」の真栄田賢さん (c)朝日新聞社
漫才コンビ「スリムクラブ」の内間政成さん (c)朝日新聞社
漫才コンビ「スリムクラブ」の内間政成さん (c)朝日新聞社
吉本グループの決意表明と謝罪文(撮影・多田敏男)
吉本グループの決意表明と謝罪文(撮影・多田敏男)

 お笑い界をリードしてきた吉本興業が、またもや〝闇営業〟を巡って激震にみまわれた。所属の漫才コンビ「スリムクラブ」の真栄田賢さん(43)と内間政成さん(43)が、反社会的勢力が参加するパーティーに参加し金銭を受け取っていたことが判明したのだ。吉本興業は2人を無期限謹慎処分にしたと6月27日に発表した。

【吉本グループの決意表明と謝罪文はこちら】

 吉本興業では、複数のお笑い芸人が振り込め詐欺グループの宴会に出て金銭を受け取っていたことがすでに発覚。「雨上がり決死隊」の宮迫博之さんや、「ロンドンブーツ1号2号」の田村亮さんら11人が謹慎処分となったばかりだ。相次ぐ不祥事を受けて、「決意表明」とする長行の謝罪文を6月27日にホームページに掲載したが、問題は深刻さを増している。

 スリムクラブは沖縄出身で、2005年に正式に結成。10年の漫才トーナメント「M―1グランプリ」で準優勝するなど、人気を集めていた。吉本興業によると、真栄田賢さんと内間政成さんは、3年ほど前に、知人である他社所属の芸人を通じ、ある飲食店オーナーの誕生日パーティーへの参加を依頼された。芸を披露し、対価として一定の金銭を受け取ったという。

 パーティーには反社会的勢力が参加しており、今回の処分につながった。反社会的勢力とは暴力団関係者とみられる。スリムクラブは反社会的勢力の参加は認識していなかったと、主張している。
 
 2人は次のような謝罪のコメントを発表した。

「ファンの皆様、そして、僕と関係のある人たち全員に申し訳ない気持ちでいっぱいです。申し訳ございません。認識が甘く、このような形になってしまった事は、大変心苦しいです。謹慎して、その間に自分と向き合って、少しでも人の役に立てるよう頑張ります。この度は、誠に申し訳ございませんでした」(真栄田賢)

「この度は、自分の認識の甘さが原因で、軽率な行動をとってしまい、誠に申し訳ございませんでした。この謹慎で自分と向き合い、自分の生き方を堂々と話せる人間になりたいと思います。本当に申し訳ございませんでした」(内間政成)

 吉本興業は2人の闇営業が発覚した経緯については、ホームページでは明らかにしていない。複数の芸人が振り込め詐欺グループの宴会に出ていた問題を受けて、所属タレント全員に調査をしており、その過程で発覚した可能性もある。

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異例の「決意表明」の内容とは