日本でも人気急上昇中の韓国の若手俳優、ナム・ジュヒョク。188センチの長身に小さな顔、長い手足。スタイルのよさを生かして2013年にファッションモデルとしてデビュー後、14年に韓国の連続ドラマ「インヨ姫」で俳優デビューした。16年に連続ドラマ「恋のゴールドメダル~僕が恋したキム・ボクジュ~」、17年に「ハベクの新婦」で主演を務めると人気に火がつき、日本の韓流ドラマファンからも注目を浴びる存在に。さらに今年9月19日に韓国で公開された「安市城」(日本公開は未定)で映画初出演するや「アジア・スター・アワード 2018」「THE SEOUL AWARDS」「韓国映画評論家協会賞」「青龍映画祭」の各新人賞を総なめにした。現在24歳の彼はそのスター性のみならず、演技力でも注目されている。
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──まずは数々の受賞、おめでとうございます。一気にスターダムを駆け上がった印象です。
そう言ってくださる方もいますが、自分ではまだまだ自覚も実感もありません。「安市城」は初めての映画出演でしたから、できるだけ先輩方にご迷惑をかけないようにと思っていました。
──映画の現場はいかがでしたか?
いいですね。韓国ではドラマは非常に効率的に、スピーディーに撮影していくのですが、今回はじっくり時間をかけて取り組むことができました。
──俳優デビューから約4年、演技に対する思いに変化は?
より深く考えるようになったと思います。演技を始めた当初から悩みはありましたし、自分なりに研究もしてきましたが、さらに掘り下げるようになりました。演技の楽しさと難しさは、正比例で増していくものだと思います。楽しくなると同時に、難しくなっていきます。
──演じる上で、大事にしていることは?
カメラが回っている瞬間に集中することが、すごく大事です。何日も考えたりシミュレーションをしたりしながら、当日の撮影に臨むわけですから、その瞬間に集中しなければ全部ムダになってしまいます。
──「恋のゴールドメダル」では離れ離れになっていたお母さんと再会するシーンがありましたが、撮影前にその女優さんとあいさつをしたとき、役に入り込んでいたジュヒョクさんは感情があふれて号泣してしまったそうですね。
そうです。そうなるのがわかっていたのであいさつするのがイヤでずっと隠れていたのですが、連れていかれてしまって。その瞬間にカメラが回っていればよかったですね(笑)。
──それだけ集中されていると、役柄に自身が影響されることはありますか?
撮影中はある程度、影響を受けます。明るい役柄だと明るくなったり、悲しいシーンが続くと落ち込んだり暗くなってしまったり。