撮影/馬場道浩 スタイリング/松田稜平
ヘア&メイク/森田康平
アートディレクション/福島源之助+FROG KING STUDIO
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衣装協力 YOHJI YAMAMOTO(ヨウジヤマモト プレスルーム
どこか憂いを感じさせ、狂気をはらんだ繊細な役柄がよく似合う村上虹郎さん。取材中は少年のようによく笑い、自身について実にあっけらかんと話す。捉えがたい、多面的な魅力に引き寄せられる。
主演映画「銃」は、昨年の夏、20歳の年に撮影された。演じたのは、偶然入手した銃の魅力に取りつかれた大学生・トオル。暴力シーンや濡れ場もある、狂気をはらんだ重い役だ。どんな思いで挑んだのか。
「ワクワクがとまらなかったです。3年ほど前、舞台の共演者から『虹郎にピッタリの役がある』と言われて原作を買ったのですが、読まないままだった。お話をいただいたときには、驚き以上に縁を感じました。トオルは純粋に武器に溺(おぼ)れるから、まっすぐに演じればいい。自分との距離が近くて、難しさは感じませんでした。僕だけでなく、監督もスタッフさんも、現場の誰もがトオルとしてその場にいたような気がします」
今作では父・村上淳と2度目の共演を果たした。物語のなかで、トオルは父が演じる人物に銃を向ける。