「もともと海外に視野というのは入れてなかった。国内で三週間で終わるつもりだった。ただ、イタリア・ウディネーゼでの映画祭で、上映後に5分間のスタンディングオベーションが続いて、その時始めて海外に目が向いた。日本だと1億2千万人しかいないけど、世界に目を向けたら70億もの人がいるんだなと目が開いた。(70億人に見てもらいたい?)そう!そう見えたのもこの作品のお陰です」
制作費300万円の低予算映画が、今や観客動員数200万人突破で興行収入28億円のヒット。わずか数カ月で、映画作品とともに一躍時の人となった上田監督。
「今までの人生の中でエキサイティングな年だった。人生の分岐点になる年でした」
「カメラを止めるな!」の映画館上映はまだ続く予定で、12月5日にはDVDやBlu-rayも発売が控えており、書籍化の話もあるという。“カメ止め”現象はまだまだ終わりそうにない。 (本誌・大塚淳史)
※週刊朝日オンライン限定記事