スタイリスト/アップワード 衣装協力/ Trophy Clothing 撮影/小山幸佑(写真部)
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 2015年12月29日、ゴルフの最中に大動脈解離を発症した笑福亭笑瓶さん。週刊朝日ムック「突然死を防ぐ脳と心臓のいい病院2019」で、発症したときやその後の生活について、お話を伺いました。

【「ショウヘイ」といえば大谷もいいけど、やっぱりこの人】

*  *  *

――発症したときの状況を教えてください。

 2015年12月29日、打ち納めと称して後輩の神奈月君と出かけたゴルフ場で、4ホール目を終えたときでした。朝9時半ごろです。パリパリッという違和感がからだの中を駆け抜けた後、背中にそれまで経験したことのないような激痛が走り、その場に倒れ込みました。フェアウェー上だったので、とりあえず移動しようと神奈月君の肩を借りようとしましたが、一切動けませんでした。

 痛いことで有名な尿路結石にも以前かかりましたけど、その比じゃなかったですね。数倍、いや数十倍くらいかな。全身が硬直して、背中が痛いからのけ反った状態で「痛い!痛い!」とずっと叫んでいたと思います。叫ぶことでなんとか痛みを発散したいと思ったんでしょうね。このまま死ぬかもしれないと思い、神奈月君に家族への言葉を託そうとしたら、「嫌です!死なないですから!」って。そのときはがっかりしましたけど(笑)。

――その後、救急車が来たときのことは覚えていますか?

 まず救急車が来て、救急隊員の方にいろいろ聞かれました。そして、僕が以前、テレビ番組で上行大動脈瘤の恐れありと診断されたのをお伝えしたことで、ドクターヘリでの搬送となったようでした。ドクターヘリが到着し、搬送されている間、救急隊員の方に痛み止めを投与されながら、「先程の痛みが10なら今の痛みはいくつ?」と聞かれました。「7!」と僕が答えると、投与量を調整したようでした。

 同じ質問が何度か続き、痛みも「5!」「3!」と減っていった4度目でしたかね、もうええわと思てね、忖度して「0!」って言うたんです。ホンマは3くらいでしたけど(笑)。ほな救急隊員の方が「えぇぇ!?」って。0が来るとは思てなかったんでしょうね。ただ、痛みは徐々に治まり、いつの間にか気を失いました。気づくと病院にいて、治療も終わったところでした。

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個室内のトイレもやっと…