モリカケ疑惑を封じ、3選固めに入った安倍首相(中央)と麻生財務相(右)(c)朝日新聞社
モリカケ疑惑を封じ、3選固めに入った安倍首相(中央)と麻生財務相(右)
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 いかにも火事場泥棒的な会見だった。大阪北部地震の翌日(6月19日)、ドサクサに紛れるように学校法人「加計学園」(岡山市)の加計孝太郎理事長は、突如として記者会見を開いた。しかも参加できるのは地元記者に限られ、会見時間もわずか25分で打ち切った。

「学園上層部から、週刊誌などは『一歩たりとも会場に入れるな』『会場のスペースで入れないと説明せよ』という指示がありました」(加計学園関係者)

 愛媛県の文書に記されていた2015年2月の安倍晋三首相との面会について事実関係を問われると、加計氏はこう答えた。

「もう3年も前のことなので、記憶にも記録にもない。担当者(渡辺良人事務局長)が誤解を生むようなことを言ったのは、事を前に進めようとして言ったと報告を受けている」

 重ねて「担当者が勝手にやったことか?」との質問には「そうです」と明言。

 地震やサッカーワールドカップを隠れ蓑にした「疑惑隠し」として、野党はいっせいに反発。加計氏の証人喚問を与党に要求した。共産党の辰巳孝太郎参議院議員がこう批判する。

「官邸と示し合わせてやったとしか思えない。記憶も記録もないと言ったり、部下に責任を押しつけたりと政府の対応そっくりです。会見はアリバイ的にやったのでしょうが、むしろ疑惑は深まった。ご本人が『お待ちしています』と言うのだから、与党側も国会招致に異論はないはずです」

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