床掃除のコツは、「床にたまったホコリが舞い上がらないよう、静かに、乾いたシートをゆっくりと前に滑らせる」。浮いているホコリをキャッチすることが目的で、ゴシゴシと床をこする必要はないそうだ。
食べこぼしなどの汚れは、その部分にだけ少し水を含ませて、ふやけたらティッシュペーパーなどを押しつけて汚れを吸い取るとよい。これもゴシゴシとこすらないこと。
では、じゅうたんや畳などの掃除はどうか。
「じゅうたんの毛と毛の奥に入り込んだ病原ホコリを掃除機でしっかり吸い出すには、1メートルを5~6秒かけて、力を入れず、一定の速度でゆっくり動かすことが大切。先端を前後に動かす必要はありません」(同)
ホコリが舞い上がるのを防ぐため、できれば排気口が上に付いたハンディータイプの掃除機がよく、吸引力は強めがよいという。
畳は目地にダニが入り込みやすい。マイクロファイバークロスで畳の目に沿ってから拭きした後、アルコールを染み込ませたクロスで仕上げ拭きを。
ラストはトイレ掃除。
「家庭のトイレの多くはドアの下に空間があり、ホコリが入り込みやすい。換気扇を使っていると、なおさらです。トイレットペーパーや衣類の着脱によるホコリもたまりやすい。最も病原ホコリに気を付けたい場所です」(同)
トイレのホコリにはダニやカビなどのほか、大腸菌やブドウ球菌など、食中毒の原因にもなる菌が含まれている。