15日の広島戦後になると、「契約してから1ケ月。何とか開幕に間に合うように頑張ってきたけど、その分疲れがいま溜まってきてるのかも」と心情を吐露している。評論家から、開幕当初は落差が大きく低めにコントロールされていた上原のフォーク(スプリット)が甘くなっていたことは指摘されていたが、やはり疲れがあったのだ。

 だが、巨人は、3月上旬に復帰が決まって開幕10日前にようやくチームに合流した上原をいきなり“勝利の方程式”に入れ、起用した。上原自身が調整は自分でやったと言ってはいたが、何しろ43歳。慎重に扱うべきはずなのに、そうならなかったのは、なぜ?

「上原が投げた先月20日の東京ドームでの日本ハム戦にオープン戦史上最多の観客が集まりました。そして、東京ドームで行われた開幕2戦目の阪神戦で上原が初登板したときの地鳴りのような大歓声を目の当たりにし、高橋由伸巨人は冷静な判断ができなくなったんじゃないですか」(同)

 上原は巨人に久々に戻ってきた“見出しになる選手”。大事に扱って頂いて、我々をもっともっと楽しませてほしい。(黒田朔)

週刊朝日 2018年5月4-11日合併号

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