東大と京大の合格者が10日発表される。昨年の合格者数トップ高校は、東大が私立開成(東京)で、京大が私立洛南(京都)。今や東大合格者の4割は東京都内の高校出身で、合格者の“東京一極集中”が進む。
昨年の結果を振り返ると、開成は現役103、OB58の計161人が合格した(合格者数は高校のホームページ公表値、以下同じ)。昨年まで36年連続でトップだ。次いで、102人の国立筑波大附属駒場(東京)、95人の私立灘(兵庫)と続く。
こうした東大合格者数の上位10校は、灘を除くと首都圏の私立高校や国立高校ばかり。昨年の東大合格者数を出身高校の都道府県別にみると、東京都内だけで約4割に達し、東京一極集中が進む。さらに神奈川も加えた2都県だけで、全体の半数近くを占める(グラフ1)。
東京一極集中の傾向は、近年強まっているようだ。東大の「2016年学生生活実態調査」をみると、学生の家庭の住所地別でみた分布がわかる。16年は「東京都」31.4%、東京都以外の「関東」36.4%で、計67.8%。先に紹介した出身高校別のデータと似た傾向だ。12年以降、「東京都」「関東」ともに増え続けており、16年は過去最高になった。