放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は、「フォリフォリのアクセサリー」について。
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タレントには100%付いているスタイリストは、実は局アナにも付いている。
たとえば、帯の情報番組に出演するアナウンサーを複数人担当した場合。スタイリストさんは、それぞれの年齢や個性に合わせたり、全体のバランスを見たりするのはもちろん、天候、トップニュース、曜日の特性などを考えたり……と、知恵の絞りどころがたくさんあるものだ。
時折、番組メインの女子アナが1週間のコーディネートをスタイリストさんと相談している光景を見る。
その昔はジャケットが多かったが、いま圧倒的に多いのはブラウスやニット。全体的に女子アナは薄着傾向だ。
とはいえ、タレントとは異なり、女子アナの衣装には、視聴者の皆さんの厳しい目が光っている。たとえばノースリーブ。いまや冬でも着ている女性が居るものだが、女子アナが着ていると「寒々しい」と注意の対象となるのだ。
アクセサリーも同様で、耳元や胸元で揺れすぎているだけで「気が散る」と。万が一、アクセサリーがピンマイクに当たってガサガサッという音が鳴ってしまったら、スタイリストさんのみならず、音声さんとの連帯責任になってしまう。
それでも、シンプルなコーディネートが多い帯番組担当の女子アナを少しでも華やかに見せようと、スタイリストさんたちは日夜苦労しているものだ。
そんな彼女たちが四半世紀以上も前から選んでいるのが『Folli Follie』(フォリフォリ)のアクセサリー。番組のエンディングに流れるスタッフロールの中にも同社のロゴが必ずと言っていいほど入っているので、視聴者の皆さんにも、おなじみだろう。
長年、女子アナを担当しているベテランスタイリストさんによれば、「フォリフォリの中でも、特に秀逸なのはネックレスとペンダント」とのこと。「シンプルなシャツやニット、ワンピースなどに合わせると、どんなタイプの女子アナでも女子力が上がる」という。
シーズンごとにボリューム感が異なったり、季節に合った色合いやモチーフも豊富に揃う。「私たちがプレスルームに借りに行くのですが、女子アナさんたちから買い取りの相談を受けたり、展示会に誘ってあげたりすることもある」ともいう。
女子アナがハイブランドのアクセをつけているとまた興味の対象になってしまうだろうが、『Folli Follie』なら、その心配もないうえ、着回しならぬつけ回しもできる大人気ブランドなのである。
※週刊朝日 2018年2月16日号